この記事では、英語の多読本として知られる「ラダーシリーズ」のオススメ本を読者のレベルと好み別に紹介したい。
ラダーシリーズは、「はしご(ladder)」を使って一歩一歩上を目指すように、学習者の実力に合わせ、無理なくステップアップできるように開発された英文リーダーのシリーズ。レベル1(TOEIC300~400点)から、レベル5(TOEIC700点以上)の5段階でレベル別の英文が用意されている
この記事の信頼性
実際にラダーシリーズの本を20冊ほど読んでの手応えや感想をまとめているので、ちゃんと実体験に基づいている。また、僕自身はわりと真剣な英語学習者で、TOEICスコアはL/R875, S150, W160(2019年2月現在)だ。
ラダーシリーズの効果や活用方法は以下の記事をご参照。
結論:好きなものを読むべし
これを言うと元も子もないのだが、結論として自分の好きなジャンルや興味が持てるものを読むのが一番だ。
なぜなら、多読を英語の学習に取り入れることの価値は、英語を日常の中に習慣として取り入れること。なので、その本の内容自体がどうのというよりは、「楽しみながら続けられること」が重要で、そのためには「好きなものを読む」ことが一番だと思うのだ。
ただ、選ぼうにもたくさんの種類があるのがラダーシリーズなので、僕の好みからのオススメ本をご紹介したい。
電子書籍より紙の本
まず、ラダーシリーズは紙の本とKindleなどの電子書籍版がある。普通の読書では僕はKindle愛用者なのだが、英語の多読に関しては紙の本がおすすめ。なぜなら
・読み進めていく達成感を目で見て感じられること
・巻末の単語リストをチェックしやすいこと
が理由だ。
繰り返しになるが、英語学習は継続・習慣化が命だ。自分がどこまで読んだか、何冊読んだかが目に見えてわかるという点で、紙の本がおすすめなのだ。
また、ラダーシリーズは基本的にはシンプルな英文で書かれているのだが、時にはわからない単語も出てくる。その時に、紙の本であれば巻末の単語リストにジャンプしてすぐに意味を確認できるので使い易い。
フィクションよりノンフィクション
ラダーシリーズは、「星の王子様」「シャーロックホームズ」などのフィクション(物語)と、「エジソン・ストーリー」「アインシュタイン・ストーリー」「日本の歴史」などのノンフィクションに大きく分けられる。
個人的には英語を学習している方におすすめしたいのは、ノンフィクションだ。特に、英語力に自信がなければないほどノンフィクションをおすすめしたい。
フィクション(物語)には
・内容自体が面白い(起承転結がある)
・簡単な単語が多く、1文1文が短い
というメリットもあるが、
・文章の論理が明白ではなく意味をつかみにくいことがある
・現実離れした架空の設定が出てきて意味がわからなくなることがある
などのデメリットもある。
偉人の伝記や歴史や文化に関するノンフィクションであれば
・省略が少なく、論理的で明白な文章なので読み易い
・現実離れした設定が出てこず、内容を理解しやすい
というメリットがある。 そういった背景から、僕は物語を読むことにこだわりがないのであれば、ノンフィクションを読むことをおすすめしたい。
オススメラダーシリーズ
ここからは、具体的におすすめのシリーズをご紹介したい。
TOEIC800点以下ならレベル1から始める
ラダーシリーズは、レベル1~5まで分かれており、TOEIC700点以上がレベル5に位置付けられている。でも、もしあなたの英語レベルがTOEIC800に満たない場合は、レベル1から読みはじめることをおすすめしたい。僕はTOEIC800点台後半だけど、レベル1,2の本もわりと読んで、簡単すぎるということはなかった。
また、易しいレベルの本は薄いものが多いので、1冊を早く読み終えることができる。そうすると達成感も感じられてどんどん読んでみたくなる。ので、まずは簡単な本から始めることが、「英語を生活の中に取り込む」ことにつながるのだ。
レベル1のオススメ本はこちら。
教科書に出てくる偉人ばかりだが、意外と彼らの人生についてよく知っている人は少ないのではないだろうか。アインシュタインは戦争の情報を自分で新聞を作って電車内で販売して研究費を稼いでいた」とか「アンネ・フランクは文章が上手すぎて、クラスで騒ぎすぎて提出させられた反省文で教師を驚愕させた」とか、内容も普通に勉強なる。
ビジネス英語を学びたい人向け
同じ伝記系でも、最近の偉人としてビル・ゲイツやスティーブジョブズの伝記もある。ビジネス用語も多く出てくるので、ビジネス英語を学んでいる方にはオススメしたい。
歴史が好きな人向け
僕は歴史の本が結構好きなので、以下のような日本の歴史や文化に関するものや、日本の歴史上の人物シリーズはかなり面白かった。日本の歴史なのである程度バックグラウンドの知識があるので、多少レベルが高いものでも読み易い。
個人的大ヒット:旧約聖書と新訳聖書の世界
最後に、少しマニアックかもしれないが、ラダーシリーズには「旧約・新約聖書」もある。新訳・旧約聖書の内容が、簡単な英語で再現されているのだが(もちろん本物の聖書からの要約にすぎないとは思うけど)、これは少し宗教の勉強をしてから読むとかなり面白い。
「最後の晩餐」など有名な絵画も「こういうストーリーだったのか!」という発見がたくさんあった。以下の井沢元彦さんの著書を読んでから、ラダーシリーズの「旧約・新約聖書」に挑戦してみるのは自信をもっておすすめできる。
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以上、ラダーシリーズの中からオススメ本と、オススメの選び方をご紹介した。ぜひ楽しみながら英語を学習するためのツールとしてトライして欲しい。