しがないマーケターの戯言

読んで学んで、物を書/描く。

AIDA(アイダ)が最強のマーケティング理論である

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マーケティングの世界には実に様々な理論やフレームワークが存在する。ここでは説明を省くが、4P3CSWOT、クロスSWOTなどはその代表例だ。その中にAIDA(アイダ)と呼ばれるものがあることを多くの人はご存知かもしれない。

僕は、このAIDAの考え方をしっかり理解していることが、マーケティング活動を行う上では非常に重要だと思っている。

AIDAとは

AIDA(アイダ)は、Attention(認知), Interest(興味), Desire(欲求), Action(行動)の頭文字であり、消費者がある商品を認知してから購買するまでのプロセスを描いたフレームワークだ。

似たもので、AIDMA(アイドマ)、AISAS(アイサス)などもあるが、どれを使えば良いか、という議論はここではしないし、必要ないと思っている。どのフレームワークも本質は同じだからだ。

AIDAがなぜ特別か

この記事でAIDA「最強」だと書いているが、言い換えると、知っていないとまずい「超基本」だと思う。

このフレームワークには特別であるポイントがある。それは、「時間」「変化」という概念をもっているユニークな理論であるということ、そして「汎用範囲が広い」ということだ。

4P3CSWOTなどの有名な理論を思い出すと、どれも「静止画」であることがわかる。それに対してAIDAが描く顧客の行動は、時間とそれに伴う顧客心理の変化を示しているのだ。

また、AIDAの考え方は汎用範囲が広く、あらゆるマーケティング活動の土台となるものだ。以下で詳細を説明する。

一枚図で理解する

AIDAは、汎用範囲がかなり広い。それを以下のように一枚図でまとめた。

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長期的な視点

まず、長期的な視点でもAIDAは活用できる。例えば1年間の販促プロモーションを行う場合、最初の3ヶ月は「認知」を高めるために有名人を使ったマスプロモーションを仕掛け、その後は基本的な機能やメリットを伝える広告をWebサイトや店舗で展開する。

そして、最後に購入を迷っている顧客に対し競合との違いを伝えて購買行動を後押しする。という計画を、顧客の購買プロセスに沿って組み立てられる。

デジタルプロモーションの視点

AIDAは昔からある理論だが、デジタルプロモーションにももちろん使える。まだ接点がなく、自社の商品のことを全く知らない潜在顧客にディスプレイ広告やSNSでアプローチし、ニーズの顕在顧客にはリスティング広告でアプローチする。

一度接点を持ったら、リマーケティング広告(リターゲティング広告)で継続的なアプローチを続け、最後はWebサイトで十分な情報を提供してクロージングを図る、という流れだ。

チラシやWebページなどのミクロ視点でも

さらに、チラシやWebページなどの構造を検討する上でもAIDAは役立つ。下記は、スポーツジムのチラシの例だが、このように、チラシの上部で共感を引き出すことで注目(Attention)をとり、ジムの特徴を説明することで興味(Interest)をもってもらい、ユーザーボイスやおトクな特典を知らせることで購買意欲(Desire)を喚起し、申し込み方法を明確に伝えることで行動(Action)につなげることができる。

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同じような流れで、対人のセールストークにも役立てることができるだろう。

まとめ

AIDAは「時間」と「変化」という概念をもつ点でユニークであり、すべてのマーケティング活動の土台となる重要な理論だ。