しがないマーケターの戯言

読んで学んで、物を書/描く。

「マーケット感覚」がキャリアにおいても、そしてスポーツにおいても重要な理由

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ちきりんさんの「マーケット感覚を身につけよう」を久しぶりに読み直した。ビジネススクールをもうすぐ卒業するにあたって、キャリアにおけるネクストステップについて頭を整理したかったからだ。

「マーケット感覚」とは

まず、マーケット感覚とは何か。ちきりんさんの定義では「価値を認識する能力」であり、「需要より供給の少ない商品」である。そして、商品を売るということに限らず、キャリアにおいては「市場の動向をイチ早く見極めるためのマーケット感覚と、需給バランスの変化に合わせて自分のスキルや専門性をシフトするための柔軟性や決断力が、なにより重要」とも述べられている。

 野球人生でのキャリアチェンジ

この本を久しぶりに読んで、高校、大学での野球のことを思い出した。大学4年生までの13年間、野球に打ち込む中で、僕は2回の「キャリアチェンジ」を行った。1回目は高校1年生の秋頃。それまでサードを守っていたが、サードには期待の大きなパワーヒッターの同級生がいて、全くレギュラーになれる気配がなかった。「このままでいいのだろうか」そうモヤモヤした日々が続いていたが、自分は器用なタイプではなかったが、チームの中で足が速く、肩が強いことを認識するようになった。そして、外野手の選手層が厚くないことに気づいていたので、監督に打診して外野手に転向させてもらった。高校生の自分にとってはそれは大きな決断で(会社だと部署異動を部長に直接打診するようなもの)、監督にビビりながらお願いに行き、「勝手にせえ」と一言いわれたのを今でも覚えている。監督もまさか、外野手に転向した僕が実力をすぐに発揮して3ヶ月後にレギュラーを勝ち取るとは最初は思っていなかったはずだ。

 2回目のキャリアチェンジは大学でも野球を続けると決めた時。それまでパッとしない非力な右バッターだった僕は、思い切って左バッターに転向する決断をした(イチロー選手の流れるような左打ちに憧れていた)。足が比較的速かったことが功を奏し、内野安打を量産できるようになり、大学野球のある1部リーグでベストナイン賞を獲得できるほどの打率も残すことができた。

「自分の価値は何か」の重要性

僕はこの経験から、「自分の価値は何か」の重要性を強く認識するようになった。あるポジションで(市場)では、不器用で非力な冴えない選手が、別のポジション(市場)に移った途端にチームの重要なキーになるのだ。

 キャリア選択においてもこの経験から学んだことを忘れてはならない。国内のBtoCマーケティングを8年以上経験したこの強みは、次のどのようなキャリア選択により市場価値の高いものに発展させられるのか。それをしっかりとよく考えて挑戦できる道を選びたいものだ。