しがないマーケターの戯言

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マーケティング実務家に求められる知識・スキルまとめ

マーケターに求められる知識とスキル

マーケターに求められる知識とスキル

マーケティング実務家として求められる知識やスキルとは何だろう。マーケティング担当者と一言で言っても、業界や企業、事業会社と支援会社(広告代理店やコンサルティングファームなど)によって具体的な仕事内容は大きく異なる。

しかし、MBAでの学びや、10年以上事業会社でマーケティング担当者としての経験から、マーケティング担当者として求められる知識とスキルの共通項がなんとなく見えてきた。そこで、マーケティングという職種に興味のある方、マーケターとしてさらに成長したい方の参考にしていただくためにまとめてみたい。

必要な知識はマーケティングフレームワーク?

よくマーケティングの知識として挙げられるのが3C、4P、SWOT分析などのいわゆるフレームワークだ。これらのフレームワークはもちろん日常的に企画書や戦略書に出てくるものなので、必ず知っておくべきことだとは思う。

しかし、これらの知識はマーケターに求められる知識やスキルのほんの一部に過ぎない。

3つの観点

結論から言うと、マーケティング担当者として活躍するために求められる知識とスキルは、大きくまとめると3つだ。

1.専門知識:戦略論や心理学、統計やITなどへの理解

2.業界知識:自社商品や顧客、競合に対する理解

3.一般スキル:コミュニケーション力、リーダーシップ力など

巷では1の専門知識が注目されがちだが、それだけだと頭でっかちで実行が伴わない人で終わってしまう。実務担当者として活躍するためには2や3が非常に重要だと改めて思う。

もちろん、専門知識は超重要だ。一方で、マーケティングというのは「言うは易く行うは難し」の言葉通り、戦略や戦術を描くこと以上に、時間、組織、費用などの壁を超え、実行・推進することが一番難しい

専門知識、業界知識、一般スキルの3つが掛け算となって、その担当者のパフォーマンスを決める。「MBA取得者は頭でっかちで仕事ができない」などと揶揄されることもあるが、MBAで学ぶのは1つめの専門知識が中心であり、実務家に求められる知識とスキルの一部だけなのだ。MBAの卒業生が実務家としてのすべてを備えていると思うほうが間違いなのだ。

1.専門知識

まず、専門知識は以下のように分解できる。

・戦略論:3C、4P、SWOT分析などの、経営学で学ぶ戦略論の知識

・分析スキル:統計学の知識、エクセルを初めとした分析ツールのスキル

・心理学:社会心理学、消費者行動論、行動経済学など

・クリエイティブ:広告デザイン、コピーライティングの知識

・IT知識:Webサイトやアプリなどの理解、SNSやWeb広告、SEOなどの理解

これらは業界や企業に限らず、横断的に求められる専門知識だ。横断的な知識であるがゆえに、市場にある書籍やセミナーなどで学ことができるので、努力すれば誰でも身につけられる知識でもある。

ちなみに、最近では最後に挙げたIT知識の部分だけで「Webマーケティング」の知識と呼ばれることも多いが、個人的にはこれまたマーケティング全体の一部にすぎないと思っている。

2.業界知識

次に、その業界や企業、事業ならではの知識も当然重要だ。

・顧客の理解

・商品の理解

・競合の理解

・自社業務フローの理解

いくら業界横断的な「専門知識」があったとしても、それを自分が担当する企画やプロジェクトに役立てるためには、顧客、商品、競合の理解がなくてはならない。これらは簡単に理解できるものではなく、自分で実際に自社商品や競合商品を使ったり、何度も顧客へのインタビューをすることによって、地道に理解を深めていくものだ。また、刻々と変化していくものでもあるので、常に学ぶことを止めてはならない分野でもある。

また、最後に付け加えた「自社業務フローの理解」というのも地味に重要だ。どんなにすごい能力を持った人でも、新しい企業や部門に移ってきたばかりの時は、その仕事の経験がある同僚に教えられることも多いはずだ。それぞれの企業、部門にはそれぞれの歴史や仕事の進め方のルール、仕組みがあるので、この経験を持っていることはパフォーマンスを決める大きな要素となる。

3.一般スキル

そして3つめは、マーケターに限らない一般的なスキル。

・コミュニケーション力

・リーダーシップ力

・マネジメント力

・語学力

元P&Gの有名なマーケターである森岡毅氏は著書の中でリーダーシップや組織改革の重要性を訴えられているが、それほどまでにマーケティングの実務家は組織や周囲を巻き込み、プロジェクトを推進していくパワーが求められる。だから、コミュニケーション力、リーダーシップ力、そしてチームをマネジメントしていく力が求められる。感覚的には、「成果を出す」ということを考えるとこれらの力が最も重要なのではないかと思えるくらいだ。

また、これは番外編だが、海外や外国人のパートナー、同僚と働く上では一定の語学力が求められる場合もあるだろう。僕は今上海で働いているが、同僚も部下もみんな中国人なので、最低限の中国語スキルは、仕事を進める上で欠かせないものとなっている。

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以上、マーケティングの実務家に求められる知識とスキルをまとめた。マーケティングという職種に興味のある方、マーケターとしてさらに成長したい方の参考になれば幸いだ。