TOEICといえば、今では超ポピュラーな英語力を図るテストだ。年間で約248万人も受験している人がいる。ただ、多くの人がTOEICと聞いてイメージするのは、TOEIC L&Rテスト。つまり、リーディング&リスニングのテストだと思う。上記の受験者数約248万人/年というのもリーディング&リスニングの数値だ。
*この記事の中で公開しているTOEICに関するデータはすべて公式サイトより引用。
この記事では、TOEIC S&W(スピーキング&ライティング)にフォーカスし、その受けるべき理由やオススメ学習教材についてもご紹介したい。
伸びているTOEIC S&Wの受験者数
TOEICを提供している一般社団法人国際ビジネスコミュニケーション協会によると、TOEIC S&W(スピーキング&ライティング)の2017年度の受験者は3.8万人。これは、L&R(リーディング&リスニング)に比べると、たった1.5%の数だ。現時点では圧倒的に受験者数が少ない。
ただ、受験者数の増加数を見ると、2013年以降、年に+約65%の割合で増加している。すごいスピードだ。そもそも日本ではTOEICの知名度はかなり高いこともあり、今後も受験者数は増えて行くことが予想される。
今こそTOEIC S&Wを受ける理由
では、なぜ今TOEIC S&Wが注目されているのだろうか。
TOEIC高得点者でも喋れない
巷では、「TOEIC高得点者でも英語を”喋れない”人がたくさんいる。だからTOEICは意味ない」という話がよく出てくる。
TOEICL&Rはその名の通り「喋る」=「スピーキング」能力を図るテストではないので、当然といえば当然かもしれない。そこで、スピーキング力をダイレクトに測れるテストが重要視されてきているといえる。
英語4技能の必修化
また、2020年の大学入試改革により、大学入試に英語スピーキングテストが導入される。それにより、中学・高校で4技能(読む・聴く・話す・書く)が重要視されるようになっている。
社会人には関係ない、という見方もあるかもしれない。でも今の社会にとって英語のアウトプット力(スピーキング・ライティング力)が重要であるから入試に取り入れられるのであって、今の大人は若い世代に対してむしろ不利になったと見たほうが良い。
ビジネス英語にフォーカスされている
もちろん、TOEIC以外にもTOEFLや英検、IELTSなどスピーキング力・ライティング力を測れるテストはある。
ただ、これらのテストの内容はアカデミックな内容のものが多く、ビジネスシーンにフォーカスはされていない。TOEICは基本的にはビジネスシーンで使う英語にフォーカスされているので、「大人が学ぶ意味のある」テストだと言えると思う。
きっとこれからTOEICL&Rだけのスコアでは英語力を証明できなくなる。英語学習をするなら、絶対にこのスピーキング力とライティング力を鍛えるべきだと思うのだ。若い世代に追いかけられる僕たち大人は、特に。
目標点の目安
さて、ではどのくらいの点数を目安に勉強をすべきか。現時点では受験者数が少ないので、なかなか難しいかもしれない。
TOEIC公式サイトで公開されているスコア分布を確認すると、
Speaking: 160点 /200点満点 Writing: 170点 /200点満点
とれると受験者の上位15%くらいに入れるので、僕は一旦ここを目標にしている。
ちなみに僕の現在(2019年1月)のスコアは以下なのでもう少し頑張りたいところ。
Speaking: 150点 /200点満点 Writing: 160点 /200点満点
TOEIC S&Wのオススメ学習教材
TOEIC L&Rでは解法テクニック的なものがもてはやされることがあるが、スピーキング&ライティングではテクニックは通用しない。
僕は以下の問題集を一回ざっと取り組んでから試験に臨んだ。オンラインでのテストも付いているのでどんなものををつかむには良いと思う。
「はじめてのTOEICテスト スピーキング&ライティング完全攻略」
あとは、オンライン英会話や英会話スクールと瞬間英作文(アプリがおすすめ)をひたすらに取り組んでアウトプットにおける英語脳を鍛えるしかないと思う。
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以上、TOEIC S&W(スピーキング&ライティング)を今こそ受けるべき理由とおすすめ教材を中心にご紹介した。きっと近い将来、TOEIC L&RよりもS&Wを重視する企業が出てくると思っている。受講者数の多くない今のうちに、ぜひトライしてみてはどうだろうか。