しがないマーケターの戯言

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英語学習法のおすすめな選び方

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英語を長く勉強していると、時々、どんなふうに英語学習方法(英会話スクールやら参考書やら)を選べば良いか、と聞かれることがある。そこでこの記事では、英語の学習方法の選び方について、1つの基準を示したい。

なお、ここでの英語学習方法の選択肢は、日本国内で学習する場合を想定していて、留学については触れていない。

<筆者の英語学習歴>

僕は留学経験もなければ海外在住経験もない純ドメの30代。3年ほど前から本格的に英語学習(特にスピーキング)を始めた。現在はTOEIC L/R875, S150, W170というレベル。2年ほど前から、仕事でも時々英語を使うようになった。英会話スクール、オンライン英会話や参考書など、けっこう色々と利用してきたので、その経験を元にこの記事をまとめたい。

英語学習法のおすすめの選び方は「要は何にお金を払うのか?」

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結論から言うと、英語学習法の選び方は、「要は何にお金を払うのか」を決めることだ。

巷の書店では山ほどの参考書、問題集、単語帳が並び、数々の英会話スクールやオンライン英会話サービスがあり、最近ではライザップなどのコーチング系サービスも人気が出ている。スマホで検索すれば英語学習アプリも数え切れないほど出てくる。この状況で学習法を決めるのはなかなか難しいはずだ。

それぞれの学習法には役割がある。まずは英語学習の全体像を整理して、各サービスがどこをカバーしてくれるものなのかを把握し、その上で、価格に合っているのか(そこにお金を払うべきか)、ということを考えると自分に必要な学習法を見出せると思うのだ。

ざっくり英語学習マップ

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まずはざっくりと英語学習のマップをこのように整理してみた。本当は、もっと細かな様々な要素があると思うが、ここではできる限り話をシンプルにするために要素を絞った。

まず、語彙(単語力や熟語力)と文法の理解という知識がベースにあり、それを「読む・聴く・話す・書く」という4技能のスキルにつなげていくことが大枠だ。

例えば、「未来の時制を表すのに”be going to”を使う」という知識があったとしても、ライティングやスピーキングでそれを使えるようにするためにはトレーニングが必要だ。だから、知識と技能は分けて考える必要がある。

また、語彙や文法知識の習得、読む(リーディング)や聴く(リスニング)は自分一人で勉強しやすいのに対し、話す(スピーキング)と書く(ライティング)は、自分一人では勉強しづらいスキルであるということも留意しておきたい。なぜなら、話す・書くという活動には、人のフィードバックが不可欠だからだ。

そして、もちろん前提として語学の習得には一定の「量」がどうしても必要になる。量を確保するには、「強制力」という観点と「コスト」という観点がある。子どもが塾に行っている間は勉強するように、嫌でも勉強せざるをえない環境を作ること(強制力をもたせること)は、量の確保に寄与する。

また、安価なサービスのほうが、継続しやすくたくさん量をこなせるという意味で、「量」に「コスト」という観点を含めた。高価すぎると続けたくても続けられなくなってしまうからだ。

英語アプリ・参考書

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英語アプリや参考書、問題集を使う学習は、独学の一般的な方法だ。もちろん、語彙や文法の習得や、リスニング、リーディング力の強化はこの方法で十分可能だし、今はそれらの教材がとても安価に手にはいるので、継続もしやすい。

ただし、スピーキングやライティングといったアウトプットのスキルは、一人で学習するのは難しい場合が多いと思う。もちろんスピーキングとライティングのための参考書もあるのだが、それだけで上達するのは至難の技だ。

オンライン英会話

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次に、今ではとても一般的な学習法になりつつあるオンライン英会話。これはスピーキングという一人で学習するのは難しいスキルの向上にもってこいの学習法だ。1万円前後/1ヶ月という格安の価格でうけられるので、コスト面でも優れている。

一方、もちろん、レッスンが始まればスカイプの向こうに先生がいるとはいえ、自宅で自分自身で学習スケジュールを立て、取り組まないといけないため、強制力は弱い点は留意しておきたい。

英会話スクール

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古くからある学習方法の一つが英会話スクールに通うこと。これはもちろん、独学が難しいスピーキングに注力できることが最大のメリットだ。しかも、多くの英会話スクールにはネイティブスピーカーが在籍しているため、よりナチュラルな表現や異文化コミュニケーションそのものを学ぶことができるのが特徴だ(一方、多くのオンライン英会話の講師はネイティブスピーカーではない)。

教室に通うことになるため、物理的に強制力がある。ただし、コーチング系のサービスとは異なり、自宅での学習まで介入してくるスクールは多くない。

英語コーチング

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ライザップイングリッシュを筆頭に人気が出ている英語コーチングサービスが提供しているのは、「英語そのものを教える」ことよりも「自学習の進捗管理」「学習アドバイス」などが中心(一部のコーチングサービスでは英会話も提供しているが)。

単語や熟語や文法知識をインプットすることを徹底して指導されるので、強制力がかなり強い。その強制力にお金を払うのがコーチングサービスといっても過言ではない。

まとめ

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ここまで見てきた各学習方法の特徴を4象限で表すとこのように分けられる(*円の大きさは価格の高さ)。

僕の意見では、英会話スクールや英語コーチングサービスを選ぶ際は

・「独学では難しい部分(スピーキングなど)」にお金を払いつつ(英会話スクール等)、参考書やアプリで独学はしっかりやる

もしくは

1人だとどうしても怠けてしまうので、「強制力」にお金を払いつつ(コーチング系)、並行して安価なオンライン英会話を活用する

などのように「自分は何にお金を払うのか」を明確に戦略を立てたほうが良い。僕自身は、独学がわりと得意なので前者の戦略を採用している。