しがないマーケターの戯言

読んで学んで、物を書/描く。

Coursera でデューク大学「行動ファイナンス」を修了した感想

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行動経済学の学びを深めるため、Courseraで米デューク大学の行動ファイナンスの授業を修了した。結論から言うと、Courseraでの学習はかなりオススメできるので内容をまとめたい。

Courseraとは

Courseraは、完全オンラインで世界中の有名大学の講座を受講できるサービス。多くの講座は動画を見るだけならなんと無料。Certificate(修了証)を発行する形で受講するには有料となる。

単発の講座はもちろん、なんとMBAを始めとした正式な学位をとることもできる。

www.coursera.org

 

受講したコース

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今回僕が受講したのは、米デューク大学の行動ファイナンス。行動ファイナンスとは、人の行動やその背景にある心理の側面からファイナンスを見る学問。限りなく行動経済学に近く、僕は行動経済学の学びを深めるために受講した。ちなみにすべて英語。

例えば、以下のような理論を学ぶ。

利用可能性ヒューリスティック

関連する情報をすべて入念に調べることなく、簡単に手に入る情報に頼ること。利用可能性は、初頭効果と親近効果という心理学の概念ともかかわりが深い。目にした情報の最初と最後の部分を記憶しやすく、中間の部分ははるかに忘れやすいからだ。また、ハーディングもヒューリスティクスのひとつ。他者をまねることは、次の行動を決める手っ取り早い手段だ。

プロスペクト理論

儲け(利益)はできるだけ早く確定したいと考える一方、損失は先送りしたいと考えている。利益より損失のほうを大きく感じる。

現在バイアス

後から多額の報酬をもらうより、額は減っても今すぐに報酬を受け取るほうを不相応に好むこと。遠い先の結果に対する選好は変化する(時間不整合性)。

行動経済学についてもっと知りたい方は以下をご参照。

iroiromanabu.hatenadiary.jp

 

受講の流れ

僕が受講したコースは、約1ヶ月のコース(3週間と表記があるが、2週間目のボリュームが大きく、課題の期限も2週間あったので実質はちょうど1ヶ月だった)。

12週間ずつテーマが設定され以下の流れをコンプリートすると次の週に進める。

・動画講義(10分前後の短い動画を2,3本)の視聴

・資料の閲読(パワポ20枚~40枚が2,3本)

・確認テスト(およそ15問)

確認テストは70%の正解でクリア。確認テストは何度でも受け直せるようだが、3回受けるとその後8時間は受けられなくなる。

 

おすすめしたいポイント

まずは何と言っても、世界の一流大学の講義が無料または格安で受けられること。何かを学びたいと思ったときに、世界のスタンダードに一気にアクセスできる。素晴らしい時代だと思う。修了証を受け取るプランにすれば、講座を開講している大学から正式な修了証をもらえるし、それをLinkedinなどのソーシャルメディアに紐づけることができる。

また、サービスとしての側面では、学びの仕方がシンプルであること。動画と資料でインプットして、テストで確認。という流れは一瞬で理解できるし、迷いなく学習に集中できる。

Webサイトの作りも綺麗で感覚的に使えてUIが良い。例えば、視聴した動画は自動的に「視聴済み」のチェックがつき進度が一目でわかる。テストの受講期限の表示もわかりやすい。

そして、「英語で学ぶ」機会を求めている人にはとても良いと思う。動画も資料もすべて英語。動画は英語の字幕をつけられるので英語の学習にもなる。とはいえどうしてもわからないところはPDF資料を翻訳すれば理解できるのでハードルを高く感じすぎる必要は無い。TOEICでいうと700点くらい以上の実力があれば受講して意味があると思う。

 

以上、Courseraでの学びを紹介した。自分の興味のある分野でぜひ試して頂きたい。