しがないマーケターの戯言

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本能と意志は違うというセックスの話|不随意の性的興奮についての真実

プレゼンの内容

TED『不随意の性的興奮についての真実』は、性教育者のエミリー・ナゴスキによるプレゼンだ。

主張は、何らかの刺激による性器の反応は、性に関連する刺激を示しているだけで、必ずしも快感や欲求を示すものではない、というもの。

これは、性犯罪の中で、加害者側が「相手に同意があった」と主張する理由の一部を否定する。

例えば、「ドーナツの穴」という言葉を聞いて下半身が反応した高校生(プレゼンターの夫)のエピソード。その高校生はドーナツと性行為をしたかったわけではなく、性に関連した言葉によって反応しただけである。ベルの音を聞いてヨダレを垂らすパブロフの犬のように。

生理的反応と意志は異なる

確かに、人の意志と、生理的反応は異なることも多い。

自分がまだ10代だった頃、付き合っていた人に「怖いからまだしたくない」と言われ、素直に相手の意志に従ったことを思い出した。結局そのあとしばらくして別れてしまって、最後までセックスすることはなかった。

あれはあれでよかったと今でも思う。「体が反応してるから本当はしたいんだろ~!」なんて行為に及んでいたら、関係はきっとめちゃくちゃになっていただろうし、死ぬほど後悔したに違いない。

僕たちは、あらゆる動物の中で最も社会性を持った人間だ。その社会中で生きる上では、本能的な欲求が理性によって制限されるべきであるケースが山のようにある。性においても相手の明確な意志を尊重すべきなのは当然だ。