プレゼンの内容
TED『鉛筆が完璧な理由』は、キャロライン・ウィーバーというニューヨークの鉛筆店経営者のプレゼン。
このプレゼンでは、鉛筆という身近なものの歴史や魅力がハイライトされている。鉛筆は今の形になるまでに何百年も様々な手を加えられ、そしてお馴染みの消しゴム付きの鉛筆が生まれたのは今から160年も前の1858年らしい。アメリカの文房具会社が開発したそうだ。僕たちが日常的に使っているものとしては、かなりの歴史があるものなのではないだろうか。
「鉛筆をどうやって作るか、なぜ今の形になったかについて、普通は深く考えない。鉛筆は完璧だから。」という言葉が印象的だった。
一瞬で消滅するもの
確かに、様々な技術の発展により、あらゆるものがアップデートされる中で、そのままの形で残るものは珍しい。シャーペンやボールペン、今ではフリクションペンというものがある中で、鉛筆というものは根強く残っているので不思議なものだ。
例えば、以前は一般的だったブラウン管テレビは、一瞬にして液晶テレビ・薄型テレビにとって代わられた。ポケベルは携帯電話の登場によって消滅したし、フィーチャーフォン(ガラケー)もスマートフォンの登場で不要になってしまった。
新しい技術が生まれ、普及した時、細々と生き残っていく古い技術もあれば、ほぼ消滅してしまうものもある。
長く残るもの
そんな中で、息の長い製品というのは、物質的な魅力があるもの、なのかもしれない。
Kindleの電子書籍は場所もとらない、安いしハイライトも自由、そして本屋に出向かなくてもワンクリックで本を買える。非常に便利だ。
しかし、紙の本の手触り、一目で見開きページ全体を見渡せ、しおりをはさめばどこまで読んだかもすぐにわかる。紙の本にはそういった物質的な魅力がある。
紙のノートに鉛筆でサクサク音を立てながら書くという作業にも、それに似た魅力があり、だからこそ、鉛筆は人々に長く親しまれているのかもしれない。