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しがないマーケターが書く戯言。

人がコントロールできる40%の「幸せ」とは|ポジティブ心理学から学ぶ

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MBAでは小難しいファイナンスや経営理論ばかり学ぶことをイメージしがちだが、「幸福とは何か」という真理を考える「ポジティブ心理学」を学ぶ。これは非常に面白い分野で、自分はなぜ働くのか、どうなりたいのかということを立ち止まって考えさせられる貴重な機会となった。

幸福の方程式

ポジティブ心理学の世界では、幸福度は以下の方程式からなり、人がコントロールできるのは40%と考えられている。

幸福(Happiness)

 = 素質(Set point)50%

 + 環境(Conditions)10%

 + 自発的行為(Voluntary activities)40%

では、人が幸福になるためにコントロールできる、この40%とは一体なんなのか。「物質的か精神的か」「認知的か感情的か」「主観的か客観的か」という3つの側面で考えてみたい。

物質的・精神的な側面

物質的幸福

物質的な幸福として象徴的なものは、金銭的な収入、つまり富だろう。富が人の幸福に強く影響を与えることは言うまでもない。ただし、必ずしも富と幸福は相関しているとは限らない。アメリカの心理学者カーネマンの研究によると、年収$75,000(800万円)を境に、それ以上の収入と幸福が相関しなくなる。これが事実だとすると、一定レベルの富は、幸福のために必要であるが、富=幸福ではないことは明らかである。なお、身体の健康状態も物質的な側面に含まれるだろう。

精神的幸福

精神的な幸福をもたらすものに、家族や友人からの「愛情・人間関係」や、向上意欲などの「自己実現」、また、他者の幸福に寄与することで感じられること(ここでは「他者貢献」と呼びたい)がある。マズローの欲求5段階説で考えると、低次な欲求が満たされることで得られるのが物質的幸福。高次の欲求が満たされる時に感じられるのが精神的な幸福だろう。つまり、物質的、精神的な両方の側面が幸福には必須であるといえそうだ。

認知的・感情的な側面

認知的幸福

自己の状態を「幸せだ」と感じられることを認知的な幸福という。収入や社会的地位、人間関係、健康状態などのある程度長期的なものを指す。

感情的幸福

一方で、一時的な感情の起伏から生まれる幸福もある(感情的な幸福)。例えば仕事での成功、旅行やレジャーなどの娯楽で得られる一時的なものを指す。感情的な幸福は短い期間で移り変わっていくものであり一概にとらえられないため、一般的に「幸せとは」を語る際には認知的幸福にフォーカスすることが多そうだ。

主観的・客観的な側面

主観的幸福

幸福には、主観的、客観的な側面があるとされる。主観的な幸福とは、「自分が幸せだ」と感じていることだ。年収がいくらだろうと、学歴がどうであろうと、自分が幸せだと思えればそれは幸せだということだ。

客観的幸福

一方、幸福には客観的な側面もある。例えば、本人が幸せを感じる対象がギャンブル、喫煙、飲酒のみであった場合、それは客観的に見て幸福と言えるのだろうか。そのようなケースでは、本人が幸せであると主張したとしても人間の根本的な部分では幸福と感じられていない可能性もある。なぜならば、上記のようなケースは、目の前の快楽といった物質的な幸福にしか焦点が当たっていないためだ。本来、人間の幸福は、前述したように物質的・精神的な両側面があることを忘れないようにしたい。

 

こう考えると、一言に「幸せ」といっても、様々な側面がある。自分の幸福に影響を強く与えるものがなんなのかということを、自分と向き合いながら追求していきたいものだ。