これまで広告物(ビラや冊子やWEBサイトなど)をたくさん作ってきたので、人よりかなり文章を書いているほうだと思う。就活や転職活動のエントリーシート・職務履歴書の添削を頼まれることが時々あるのだが、基本的なポイントを少し変えるだけで文章のリズムが良くなり、説得力が増すことも多い。今回はそのポイントを、超基本的なコツ5つにまとめてみた。
1. 結論→理由→具体例→結論
英語のエッセイを書くときと同じライティングの超基本。結論と結論で、理由と具体例を挟む。最後の結論は、最初の結論と全く同じ表現をすると説得力に欠けるので、言い換える。エントリーシートの志望動機を例にするならこんな感じ。
【結論】私は「現状に満足せず、新しい方法を追い求めます」という貴社の理念に共感し、志望します。
【理由】これまでの営業企画の仕事を通して、「まっさらな視点を持つこと」の重要性を痛感しているからです。
【具体例】かつて私の職場では〇〇は通例的に決められており、誰も疑いませんでした。しかし、問題の本質的な原因が〇〇にあると考え、それまでの常識を覆して〇〇したところ、〇〇な成果が得られたのです。
【結論】貴社の掲げる理念にあるように、まっさらな視点を持ち、課題を解決していく仕事にもっと挑戦したい。それが私が貴社を志望している理由です。
2. ひとつの文を短くする
1文はできるだけ短くしたほうが、理解しやすくなり、リズムよく読みやすくなる。
【1文】貴社の掲げる理念にあるように、まっさらな視点を持ち、課題を解決していく仕事にもっと挑戦したいと思ったことが、私が貴社を志望している理由です。
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【2文】貴社の掲げる理念にあるように、まっさらな視点を持ち、課題を解決していく仕事にもっと挑戦したい。それが私が貴社を志望している理由です。
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【3文】貴社の掲げる理念にあるように、まっさらな視点を持つ。そして、課題を解決していく仕事にもっと挑戦したい。それが私が貴社を志望している理由です。
3. 体言止めを使う
体言止めは、名詞や動名詞で文章を区切ること。
【例1】「現状に満足せず、新しい方法を追い求めます」という貴社の理念。これは非常に重要なマインドだと考えます。
【例2】まっさらな視点を持つこと。私がこれまで大切にしてきたことです。
4. 倒置法を使う
文章の前後を入れ替える方法。前にもってくる部分が強調される。
【通常】私は、「もっと人の役に立てることがあるのではないか」と考えました。
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【倒置】もっと人の役に立てることがあるのではないか。そう私は考えたのです。
5. 同じ表現を繰り返さない
特に語尾など同じ表現を繰り返していると、文章が稚拙に見えてしまいがち。
「~でした。~でした。~でした。」など、同じ語尾を繰り返してしまっている場合は、「~でした。~だったのです。~だと考えます。」など、細かい表現にバリエーションを持たせると、読んでいる方は心地よく読める。
まとめ
・結論→理由→具体例→結論
・1文を短くする
・体言止めを使う
・倒置法を使う
・同じ表現を繰り返さない
どれも中学生の頃に国語の授業で習ったようなことばかりだ。これを使いこなせないで、自分の伝えたいことが伝わらないのは非常にもったいない。もしできていない項目があればぜひ実践してみてほしい。