企画を立てる、レポートを書く、報告書を作る。僕たちは日頃から「情報を集める」という行動を行っている。大学院の講義で情報収集に関することを学んだので、そこから考えたことをまとめてみる。
公式文書に立ち戻る
何かを調べる際の、情報源へのアプローチの順番は以下のようにすべしという話を聞いた。
1 官公庁統計・資料
2 業界団体・工業会資料
3 民間調査機関レポート
4 業界新聞・雑誌
5 ヒアリング・独自調査
つまり、できるだけ公式な文書から当たれよ、という話だ。
僕が尊敬する会社のある先輩は、とにかく公的な情報源をよりどころにする。だから仕事の質が上がっているように思う。例えば、マーケティング業務の中で、景表法や特商法にかかわることを調べるときには、消費者庁の公式発信の原本まで確認する。法律関係の話になると法務の人に口頭で確認したり、個人ブログでわかりやすくまとめられているものを確認したりしてしまいそうなものだが、あくまで公式な文書に戻るのだ。
また、例えばFacebookを活用したマーケティング施策を企画する際には、Facebookが公式に出している文書を確認する。これも、ノウハウ本やノウハウブログを参考にしたくなりそうところだ。
公式な文書に戻るという行動は、「信頼性のある情報が手にはいる」というだけではなく、「思想や背景を理解できる」という面もある。例えば、景表法の場合、「この広告表示は違法リスクがないか」と議論する際に、「公的文書に〇〇と書かれているが、この目的は〇〇ということなので、基本的な思想には抵触しないはずだ」などの発言ができる。これは非常に説得力があり、価値のある発言だ。
目的の設定とプランニング
次に、何か調べ物をする上で、目的とプランを設定することは重要だ。これは当然すぎて説明する必要もないかもしれない。
特に、企画職やマーケティング職に就いたばかりの人(自分も含め)は、最初必ず「データに溺れる」という壁にぶつかる。データがありすぎて何を見て良いのか、どこまで見るべきかがわからなくなるのだ。当然、それを避けるには、仮説をもち、データを見る目的を設計して、どこまで調べるかをプランニングする必要がある。
なんとなくググる時間
「目的の設定とプランニング」という情報収集において当然のことを挙げたが、一方で、「なんとなくググる時間」というのも一定必要だと僕は考えている。
全く知識のないテーマについて調べる必要になった時、例えば、東京で生活している人が「徳島県鳴門市でのビジネスチャンスについて述べよ」みたいな課題を出された時。こういった状況で、目的を決めてプランニングを明確に立てるのはなかなか難しいのではないだろうか。そんな時、例えば30分、最初にやみくもにGoogleでざっと調べてみて、なんとなく最低限の情報(鳴門市ってどこか、人口は?産業は?のような基礎情報)を得てから、目的やプランを考えていくというやり方だ。
僕は仕事でプロモーション企画を立てるが、その企画を作る際に、まずは「仮説を立てずに」、基本的なデータをざっと見る。それから仮説やプランを立ててより細かい情報を調べていくという流れにしていて、それはそれで効率的に思っている。
まとめ
情報収集に必要なことは、
・公式文書を重視する
・目的の設定とプランニングを行う
・なんとなくググる時間を設ける