しがないマーケターの戯言

読んで学んで、物を書/描く。

「ハイパワーマーケティング」から考えるテレマーケティングで大切なこと

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実践マーケティングの巨匠ジェイ・エイブラハムの著書「ハイパワーマーケティング」を読んで考える2記事目。同著には、テレマーケティングについても以下のように述べられている。テレマーケティング、つまりは営業電話のことだ。

テレマーケティングは、あらゆるビジネスや業務で爆発的な利益を生み出すことが可能である。テレマーケティングは最初の30秒で決まる。販売を電話で行う場合、約30秒のうちに、見込み客に「話を聞きたい」という気持ちにさせなければならない。

冒頭でいきなり見込み客の興味を引きつけなければならない。自分が誰であり、何を求めており、相手がなぜ自分の話を聞かなければならないのかを話す。自分の名前と会社の名前ははっきりと。それから電話をかけた理由を話す。次に、見込み客に名前を知った経緯を伝える。それから商品やサービスのメリットを述べ、そのメリットを裏付ける特長を述べる。

 スーパー営業マンの例

僕は以前、営業電話舞台のマネジメント担当をしていた時期もあって、その時にすごい成約率(平均の2~3)を叩き出す担当に話を聞いたことがある。そのスーパー営業マンも、エイブラハムが言っていることとほぼ同じことを言っていた。

「最初の30秒で、お客さんに僕の話を聞いてもいいと思ってもらえるかどうかですべて決まる。そのために、瞬時にそのお客さんのトークのトーンやスピードを合わせて話しをする」と。

営業を受けたいと思う3パターン

今は、僕はどちらかというと営業を受ける側だ。マーケティング担当のところには、日々、広告媒体の営業電話が入る。僕が時間をとって話してみようと思ったり、個人メールアドレスなどの連絡先を教えようと思うのは以下の3パターン。

1つめは、たまたまその時自分が探している媒体だった時。例えば、GPSの位置情報で広告を出せる媒体を検討している時にその営業電話が入るととりあえず話を聞いてみようと思う。でもこれはただタイミングの問題だ。

2つめは、ネームバリュー。誰でも知っているような大手の企業や、有名人の事務所なんかからの電話だと、とりあえず話を聞いてみようと思う。でもこれも営業マンのスキルとは関係ない。

3つめは、「こちらの事情を理解しようとしてくれているかどうか」だ。「いずれにせよ費用対効果が問題だと思いますので、そういったデータ資料をお送りさせていただけませんか?」「「電話口だけの話ですぐにお時間いただけないと思いますので、まずは・・・」など、こちらの事情を汲んでコミュニケーションをとろうとしてくれていると感じる場合は話を聞くことが多い。

営業を受けたくないパターン

反対に、すぐに「まずはお会いしてお話を」とすぐに面会を求めてくる営業マンとは残念ながら会えない。こちらだって日々業務に追われていて時間に余裕があるわけではないので、電話をかけてきた営業マン全員に時間をとって会っていたらキリがないし、そのために資料を用意してもらって足を運んで頂いても申し訳ないからだ。

コールセンターの業務はAIの発達で将来なくなると言われている。確かに、単純な事務手続きはAIにとって代わられるかもしれない。しかし、深いコミュニケーションスキルを必要とするテレマーケティングは、人を相手にする以上はしばらくはなくなることはないのではないだろうか。